「誰もが安心できる奨学金を」 給付型求め、大学生らが国会前デモ - 東京新聞(2016年11月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/education/edu_national/CK2016111902000255.html
http://megalodon.jp/2016-1120-1533-41/www.tokyo-np.co.jp/article/education/edu_national/CK2016111902000255.html

多くの学生が利用できる給付型奨学金の実現を目指す大学生らのグループが十八日、国会正門前で緊急集会を開いた。奨学金を受けている大学生らが「政府の検討する給付型奨学金の対象者は七万五千人にすぎず数%の学生しか救えない。本物の奨学金を」などと訴えた。
集会を開いたのは、首都圏の大学生のグループ「Rights to Study」で、十月に十五人で結成した。国会正門前には大学生のほか、高校生、母親、野党国会議員らが集まり「学ぶ権利に利子をつけるな」「学費を下げろ」「奨学金は借金じゃない」と叫んだ。
都内の美術大四年の女子学生(22)は月九万五千円の奨学金を借り、卒業後に利子を含め五百七十万円を返済しなくてはならないと語った。「卒業後の返済が不安な中で、就職先も月々の返済を考えて決めた。家は経済的に苦しく、私の学費のために母が別に教育ローンも借りた上、奨学金の返済で苦しむ姉にも借金した」と話した。
都内の私立大三年の男子学生(20)は卒業後三百万円を返さなくてはならない。「日本は学費が高く、奨学金も利子までついておかしい。本当に困っている学生に給付されるように規模を広げてほしい。誰もが安心して使える本物の奨学金にしてほしい」と訴えた。