「菌」「賠償金あるだろ」原発避難先でいじめ 生徒手記 - 朝日新聞(2016年11月16日)

http://www.asahi.com/articles/ASJCH5GJYJCHULOB02P.html
http://megalodon.jp/2016-1116-0917-22/www.asahi.com/articles/ASJCH5GJYJCHULOB02P.html

■被害生徒の手記(抜粋)
「(加害側の)3人から…お金をもってこいと言われた」
「○○(加害側の名)からはメールでも言われた」
「人目がきにならないとこで もってこいと言われた」
「お金もってこいと言われたとき すごいいらいらとくやしさがあったけど ていこうするとまたいじめがはじまるとおもって なにもできずに ただこわくてしょうがなかった」
「ばいしょう金あるだろと言われ むかつくし、ていこうできなかったのもくやしい」
「○○○(加害側の名) ○○(加害側の名)には いつもけられたり、なぐられたり ランドセルふりま(わ)される、かいだんではおされたりして いつもどこでおわるか わかんなかったのでこわかった」
「ばいきんあつかいされて、ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。福島の人はいじめられるとおもった。なにもていこうできなかった」
「いままでいろんなはなしをしてきたけど (学校は)しんようしてくれなかった」
「なんかいもせんせいに言(お)うとするとむしされてた」
「いままでなんかいも死のうとおもった。でもしんさいでいっぱい死んだから つらいけどぼくはいきるときめた」

   ◇

〈いじめ問題に詳しい教育評論家・武田さち子さんの話〉 いち早くいじめと認識し重大事態として調査すべき事案で、いじめ防止対策推進法への認識が不十分だ。「お金を渡せばいじめられない」と考えてしまう被害者の立場に立って対応する姿勢が不可欠だった。福島から来た子どもたちがいじめられやすいことは各地で話題となり、気をつけなければいけないこともわかっていたはずだ。「放射能がうつる」「自主避難者が多額の賠償金をもらっている」などと間違ったことを大人たちが口にしたことが、加害児童に伝わった可能性もあり、その責任も忘れてはいけない。