政府 サハリンの日本人慰霊碑 初の現地調査 - NHKニュース(2016年10月9日)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161009/k10010724231000.html
http://megalodon.jp/2016-1009-2136-56/www3.nhk.or.jp/news/html/20161009/k10010724231000.html

ロシア極東のサハリンで、戦前の日本統治時代以降に亡くなった日本人のために建てられた慰霊碑の老朽化が進んでいるなどとして、日本政府が初めて現地調査を行い、保存や管理の方法を検討することになりました。
サハリン南部には、日本が1905年から40年間、樺太として統治していた時代以降に、病気や戦争で亡くなった日本人のために、およそ20か所に慰霊碑が建てられているとされています。
慰霊碑はこれまで、現地に残留する日本人などが管理してきましたが、老朽化が進んでいるうえ、管理する人たちも高齢化しているとして、このほど日本政府が初めて現地調査を行い、保存や管理の方法を検討することになりました。
9日は2人の専門家がサハリン南西部の3か所の慰霊碑を訪れ、このうち9年前の地震で大きな被害を受け、地元の住民によって再建されたというネベリスクの慰霊碑では、材質や保存状況を詳しく調べました。
調査の結果は来年初めにもまとめられ、サハリンの日本総領事館で具体的な保存方法などを検討する方針です。
調査にあたっている京都大学の中山大将助教は「慰霊碑の中には誰が建てたのかさえわからないものもあり、基本的な情報が不足している。きちんと調査を行い、今後の管理などに役立ててもらいたい」と話していました。