豊洲市場 地下空洞の危険性 専門家が以前に指摘 - NHK(2016年9月15日)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160915/k10010687011000.html
http://megalodon.jp/2016-0915-1248-53/www3.nhk.or.jp/news/html/20160915/k10010687011000.html

豊洲市場の土壌の汚染対策をめぐる問題で、東京都は、敷地全体に盛り土を行うべきだとする提言に反して建物の地下には盛り土を行わず空洞を設けましたが、その危険性について以前、専門家から指摘を受けていたことがわかりました。しかし、その後も十分に議論しないまま空洞を設ける工事に踏み切っていて、都が経緯を詳しく調べています。
豊洲市場の土壌汚染対策をめぐっては、東京都が「専門家会議」から敷地全体に盛り土を行うよう提言を受けたにもかかわらず、別の専門家で作る「技術会議」では提言に反して建物の地下には盛り土をせず、空洞を設ける方針を示したことがわかっています。
地下に空洞を設ける方針については、東京都が「技術会議」の場で「地下水の汚染が確認された場合、対策を講じるための地下空間が必要だ」などと説明していましたが、すでに「専門家会議」で地下空間を作る場合の危険性について、委員から指摘が出ていたことが分かりました。
具体的には「地中から上昇してきた揮発性の有害物質が空洞に入るおそれがあるため作らないほうがよい」というもので、こうした指摘は資料として「技術会議」にも提出されていました。
しかし、都はその後も地下に空洞を設ける案を示し、十分な議論のないまま工事に踏み切っています。
東京都は、当時の担当部署が専門家の提言や指摘を反映せず独断で方針を決定した経緯について詳しく調べています。