高浜原発避難訓練 悪天候での避難手段に課題残る - テレ朝(2016年8月27日)

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福井県関西電力高浜原発での過酷事故を想定し、半径30キロ圏内の住民らが県外に避難する初めての広域訓練が行われました。しかし、天候が悪く、想定していた船3隻やヘリコプターも一部使用中止となり、課題が残りました。
今回の訓練では、福井県京都府の住民のほか、近隣の滋賀県や受け入れ先の兵庫県、国などの約150機関の関係者ら計約9000人が参加しました。けが人や大きなトラブルはありませんでしたが、悪天候で海と空からの避難手段に課題が残りました。船舶では波が高かったため、海上自衛隊海上保安庁が予定していた船3隻の使用が中止。また、ヘリコプターでは雲が多くて視界が悪かったため、4機飛ぶ予定が陸上自衛隊の2機が中止となりました。これについて、福井県の西川知事は訓練後、「航空機が天候で影響を受けるが、陸上でできたか、次回以降は色んな天候のなかで航空体制が取れるかが課題になると思う」として、天候が悪い場合の避難に課題が残ったとしています。原発の再稼働には原子力規制委員会の安全審査に合格する必要がありますが、「安全の車の両輪」とされる避難計画については、規制委員会の対象外です。高浜3、4号機は今年初めに再稼働した原発です。3月に大津地方裁判所が住民の訴えを認め、運転差し止めの仮処分が出されて止まっています。避難計画では船やヘリコプターの使用を想定していますが、天候が悪かった場合の想定まで細かくできていません。