川崎中1殺人事件の「鑑定人」が明かす主犯少年と9回12時間の面会(前編)- FRIDAY(2016年8月13日)

http://friday.kodansha.ne.jp/archives/85018/
http://megalodon.jp/2016-0815-1105-35/zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160814-00010000-friday-soci

2015年8月、横浜拘置支所の面会室に出向いた駒沢女子大学の須藤明教授は、アクリル板を隔てて初めてA(19)と対面した。Aは表情の変化が少なく、受け答えは最小限だった。須藤教授は「頑ななまでに防衛的」という第一印象を持ったという。
中学一年生の上村遼太くん(当時13)の遺体が川崎市の河川敷で発見されたのは2015年2月20日のことである。
「事件直前、上村くんは『態度が生意気だ』という理由で主犯格のAからボコボコに殴られることがあった。その後、上村くんを可愛がっていた別の不良グループが仕返しをしにAの自宅を二度にわたり『急襲』。Aは『なぜカミソン(上村くんのあだ名)だけが(不良グループに)好かれるんだ』と怒りとともに恐怖心を抱き、犯行に至ったのです」(全国紙社会部記者)
主犯格のA、一歳年下で上村くんが「兄のよう」と慕っていたB(18)、Aの小中学校時代の同級生であるC(19)の三人に対する一審判決が出揃ったのは、2016年6月のこと。公判では、家裁調査官としてこれまで約三千人の少年を見てきた須藤教授がAの情状鑑定を実施した。計9回、12時間にわたる面会を通じ、どのような実像が浮かび上がってきたのか。