高速増殖炉もんじゅ 今年度で国の交付金終了へ - NHK(2016年7月27日)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160727/k10010611061000.html
http://megalodon.jp/2016-0727-2120-12/www3.nhk.or.jp/news/html/20160727/k10010611061000.html

安全管理上の問題が相次いで、運営主体の見直しが行われている福井県にある高速増殖炉もんじゅ」を巡り、地元・敦賀市などの地域振興に役立てるために出されていた国の交付金が、今年度で終了する見通しであることが分かりました。
高速増殖炉もんじゅ」の研究開発を推進するため、国は昭和60年から地域振興に役立てるための交付金を出していて、これまで2回、期限が切れるたびに名前や使いみちを変えて更新され、およそ30年間の交付額は250億円余りに上ります。
現在の交付金は平成20年度に創設され、敦賀市にある福井大学の国際原子力工学研究所の開設や越前町にある「かにミュージアム」の改修など、さまざまな地域振興策に充てられてきました。
しかし、「もんじゅ」を巡っては安全管理上の問題が相次いで、原子力規制委員会から新たな運営主体を示すよう勧告を受けるなど、再稼働のめどが立っておらず、こうした状況が続くかぎり、文部科学省交付金を今年度で終了し、更新もできないとしています。
文部科学省は「新たな運営主体の選定や新しい規制基準への対応など運転再開に向けた話が進まないかぎり、新たな交付金は検討できない」としています。
また、福井県電源地域振興課は「交付金が終了することで地域振興の事業にすぐに影響が出るわけではなく、現時点で新たな交付金の要望は検討していない」としています。