改憲原案「1年では困難」 公明・山口代表に聞く - 東京新聞(2016年7月21日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016072102000124.html
http://megalodon.jp/2016-0721-0915-13/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016072102000124.html

公明党山口那津男代表=写真=は二十日、本紙のインタビューで、安倍晋三首相が意欲を示す改憲に関し、野党第一党民進党なども含めた合意形成が「望ましいプロセス」とした上で「一国会とか一年とか短い時間では、到底(改憲の)発議にふさわしい合意を作り出すのは難しい」と、短期間で改憲原案に関する合意を得るのは困難との考えを示した。 
改憲には、まず衆参両院の憲法審査会で改憲原案を審議。ともに出席議員の過半数の賛成で可決される。可決した場合、両院で総議員の三分の二以上が賛成すれば国会が改憲を発議。国民投票改憲案が投票総数の過半数の賛成を得れば、改正される。
山口氏は改憲項目の絞り込みに関する公明党内での議論についても「相当時間がかかる。一年などと限定を付ける必要はないし、そういうことを見通せる状況ではない」と述べた。
九条に関しては、「今の憲法解釈や平和安全法制(安全保障関連法)を、国民が『変えろ』と求めない限りはもうこれでよい。変える必要はない」と述べた。
山口氏は憲法審査会の議論に関し「今は何らの合意形成の元もない。かなり時間がかかる」と指摘し、安保法を巡る与野党対立などによる議論の停滞を受けて「落ち着いて議論を深めていく姿勢が大事」と強調した。
民進党に対しては「岡田(克也)代表も憲法審査会の議論は全く拒否的ではない。少し軟化している」と議論を促した。 (中根政人)