(政界地獄耳)岡田と民進は憲法観の整理を - 日刊スポーツ(2016年7月16日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1679302.html
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民進党代表・岡田克也憲法観が極めて分かりにくい。岡田は「立憲主義を理解しない首相・安倍晋三の下で憲法改正を議論すると、憲法そのものの破壊になる」「首相はまず改正ありきだ。70年間、国民が憲法を育んできた事実をどう考えるのか」「安倍首相のもとでの憲法改正は極めて危険だ」。参院選の最中も「憲法を改悪させないためにも、最低限、改憲発議に必要な『参院改憲勢力3分の2』の議席確保を阻止する」とし、安倍の憲法観を厳しく批判していた。
★今月3日の参院選の青森遊説では自民党憲法改正草案の白紙撤回を求めたことについて「野党第1党である民進党と話し合いたいと言うのなら、まずはとんでもない自民党憲法改正草案を白紙にするべきではないか。そのくらいの覚悟があっておっしゃっているのかということを谷垣さんに言っている。安倍総理憲法改正にまったく触れず、総裁と幹事長で言っていることが全く違う。与党間でも自民党総裁公明党の山口さんとで言っていることがまったく違う」と痛烈に与党批判を展開した。
★ところが14日の会見で、憲法改正について首相が現行憲法連合国軍総司令部(GHQ)の「押し付け憲法」とする見解を撤回するなどの前提で、憲法論議に応じる余地があるとの立場を示した。「9条の改正は必要ないと明言しているが、なるほどと思われるようなことが出てくれば議論するのは、ないわけではない」とし、首相が岡田発言として「安倍政権の間は憲法改正しない」と指摘していることに対しても「そういう言い方はしていない」とした。そもそも先の参院選憲法改正阻止をテーマに民進党は戦ったのではないのか。党内で整理すると同時に岡田自身の頭の整理が急務なのではないか。(K)※敬称略