親族が禁を破っても処罰という前近代的な発想の自民党 実は自民党の憲法改正草案の思想と同じなのだ - 弁護士 猪野 亨のブログ(2016年7月15日)

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何と時代錯誤なのでしょう。江戸時代ではあるまいし、本人以外が行動した場合の連座責任など、現代社会では否定された考え方です。
それにも関わらず自民党がこのような時代錯誤な処分をちらつかせているのは、何としても小池百合子氏への応援を防がなければ、野党4党が推す鳥越俊太郎氏への勝算がなくなるからです。
各級議員の任務として親族による小池百合子氏の応援を止めさせるのは当然の前提として、実際に止められなければ規律の対象とするから、何としても親族の行動を止めさせろというものですが、ここでいう親族とは自民党員であることを前提としていないのですから(実際には、党員集めのための名目党員でしょうけれど)、非常に恐ろしい発想です。
逆に小池百合子氏を除名処分にしたという話は聞きません。明らかにちぐはぐです。

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ところで、同じような発想が自民党憲法改正草案にもあります。

第24条
家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。
家族は、互いに助け合わなければならない。
(2項、3項は略)


家族に関して、義務でもってがんじがらめにしようとしています。
個人の尊厳など自民党には眼中にありません。
家族、親族は、国民全体を支配するための概念でしかなく、家父長制の復活であり、その現代版でもあります。
自民党夫婦別姓に断固として反対しているのも、背景にこのような思想があります。
家族愛なるものは、一人一人が築き上げていくものであって、国家から強制されるような性質のものでありません。しかもそれは支配のための概念でしかありません。「道徳」に名を借りた強制ももってのほかです。
「氏を同じくするのは日本の伝統? 差別意識の表れ、女性は使い捨ての安い労働力」

これが自民党による国民支配の思想です。決して自民党内の問題ではありません。それを国民に対しても強要しようと企んでいます。
このような自民党政権を継続させたいですか。