(「生前退位」ご意向) 宮内庁首脳、春から本格検討 公務削減ご難色が契機 - 産経ニュース(2016年7月15日)

http://www.sankei.com/life/news/160715/lif1607150007-n1.html
http://megalodon.jp/2016-0715-1016-22/www.sankei.com/life/news/160715/lif1607150007-n1.html

天皇陛下が今年春、生前退位の意向を強く示され、宮内庁首脳が制度改正に向けた検討を本格化させたことが14日、関係者への取材で分かった。ご意向は杉田和博官房副長官を窓口に首相官邸と共有されていた。
関係者によると、陛下が生前退位の考えを示すようになったのは、東日本大震災があった平成23年から心臓バイパス手術を受けられた24年にかけて。23年12月の誕生日に際して陛下は、被災者への気持ちを文書で示すとともに「今年は先の戦争が始まって70年になります」とつづられた。
未曽有の災害と開戦70年の節目、そしてご自身の健康問題と向き合う中で、次の天皇に公務を託す意向を示されるようになったという。
宮内庁は今年5月、高齢となられた天皇、皇后両陛下の公務の削減を発表。公務の全体的な見直しは7年ぶりのことだったが、当初、宮内庁が示した大幅な削減案に天皇陛下は「天皇である以上は公務を全うしたい。全うできないのならば生前退位を考えたい」と難色を示されたことから、見直し案は大幅にカットされ、かねて意向が示されていた生前退位に向けて、宮内庁首脳が検討を本格化する契機となった。