17歳、うっかり選挙違反注意 SNS世代、教育現場は恐々 - 西日本新聞(2016年06月19日)

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/sanin2016_kyushu/article/252893
http://megalodon.jp/2016-0621-0935-13/www.nishinippon.co.jp/nnp/sanin2016_kyushu/article/252893

実際、昨春の統一地方選では高校生の「選挙運動」ツイートが広がった。今春18歳になった北部九州のある男子高校生は、好感を持っていた候補者への投票を呼び掛ける投稿をリツイートした。「いい人やけん応援したかった。拡散して、それを見た大人が投票してくれればと思った」と振り返るが、今年、学校の授業で当時の自身の行為が公選法に触れかねないことに気づいた。「やばいかな」。不安が頭をもたげたという。
高校生のネット選挙運動について、総務省は「ポスターなどでルールの周知を図っている」とする。18歳選挙権の目的の一つは若者の政治参加を促すことで、同省も文部科学省とともに副教材を配るなどPRに力を入れる。ただ、福岡県内の公民科の教諭は「SNSの選挙運動は誤解を招くといけないのであえて触れない」と本音を吐露する。
同県のある高校教頭も「選挙運動についての校則もなく、違反があったときの対応が見えない」と打ち明ける。教育現場が手探りを続ける中、18歳選挙権はいよいよ実動段階に入った。