憲法考える映画2作を連日上映 横浜シネマリンで11日〜来月8日;神奈川 - 東京新聞(2016年6月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201606/CK2016060802000161.html
http://megalodon.jp/2016-0608-1911-00/www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201606/CK2016060802000161.html

横浜シネマリン横浜市中区)は十一日から来月八日まで、憲法を考える特集上映として「不思議なクニの憲法」(松井久子監督)と、「わたしの自由について〜SEALDs2015〜」(西原孝至監督)の二作品を連日上映する。同館の八幡温子代表(59)は「映画は娯楽だけど、社会の動きと切り離した作品ばかりではいけない」と上映に込めた気持ちを語る。 (梅野光春)
横浜シネマリンは、かつて映画館が集まっていた伊勢佐木町長者町の一角で「花月映画劇場」として一九五四年に開業。十年後に「イセザキシネマ座」と名前を変え、八九年に現在の名称に変わった。
「映画を見ることも、人に見せることも好き」と話す八幡さんは、二〇一四年に経営を引き継いで改装オープンさせた。昨年は三回にわたり「戦後七十年特集」を組んだ。
今回は「このまま今の政権が力を強め、憲法が変えられるのをスルーしていいのか」と企画した。
「一人ひとりが考えるきっかけ作りをしたい。シネマリンは作品が偏っている、と思われるかもしれないが…」
例えば、改憲反対の署名集めを館内でするのは「映画館の役割として違うと思う」と線引きをする。
「不思議なクニ−」は、元外交官の孫崎享さんや憲法学者の長谷部恭男さん、自民党憲法改正推進本部長を務めた船田元氏らが登場。改憲を巡るさまざまな意見を示し、憲法について考えさせられる内容だ。
「わたしの自由−」は昨年からのSEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)の活動の記録で、上映時間は二時間四十五分。
八幡さんは「長さを感じさせない。思想、信条は別として、自分の意見を持つ若い人の生き方を見るだけでもスカッとする」と評する。
十一日午前十時半からの上映後には西原監督が、十二日午後一時四十分からの上映後には松井監督が舞台あいさつをする。問い合わせは横浜シネマリン=電045(341)3180=へ。