「授業で政治に興味」 市原で高校教諭が取り組み報告:千葉 - 東京新聞(2016年5月22日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201605/CK2016052202000124.html
http://megalodon.jp/2016-0522-1027-44/www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201605/CK2016052202000124.html

今夏の参院選から投票年齢が「十八歳以上」に引き下げられる選挙権を考える学習会が二十日、市原市勤労会館であった。県立船橋北高の條(じょう)冬樹教諭が、政治課題や選挙を話し合う討論授業の取り組みを話した。
学習会は「生かせ憲法市原市民連絡会(九条の会いちはら)」が開き、約三十人が集まった。條教諭は、昨年の安全保障関連法の成立前に生徒が法案について話し合うなど、討論授業を多く実施。授業を取り上げたテレビ番組を紹介し、生徒の意識を「三年生で選挙に必ず行くと答えるのは、一割くらい」と話した。
高校生が選挙に行こうとしない理由を「面倒で、政治がわからない、投票しても変わらないと感じている」と指摘。ある生徒から「政治をよくわからない自分が選挙に行ってはいけないのでは」と聞き、投票を権利と意識していないことに驚いたという。
條教諭は、生徒たちに聞くと「戦争や格差社会をなくしてほしい」との政治への要望もあると紹介した。「要望はあっても政治を変えようという投票行動につながらない」と指摘。「それは若者だけでなく大人も同じ。だが高校生は、授業を通じ『選挙に行ってみようかな』と興味を示す。きっかけがあれば変わる」と述べ、主権者教育の大切さを強調した。  (中山岳)