規制委員長「川内原発停止不要」 地震で臨時会合 - 東京新聞(2016年4月18日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016041801001450.html
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原子力規制委員会の田中俊一委員長は18日、記者会見し、熊本、大分両県を中心に相次ぐ地震を受け、稼働中の九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)を予防的に停止させる可能性について「安全上の理由があれば止めなければならないが、今の状況で問題があるとは判断していない」と否定した。
規制委は同日、臨時会合を開き、九州、中四国地方の4原発に異常がないことを確認。揺れの大きさを示す最大加速度は、九電玄海原発佐賀県玄海町)の20・3ガルが最も大きく、いずれの原発も原子炉が自動停止する設定値を下回っていたが、地震が続いていることから状況を注視する。
会合では原子力規制庁が、今回活動した布田川・日奈久断層帯に関し、全国で唯一稼働している川内1、2号機の新規制基準への適合性審査で、断層の長さ92・7キロ、マグニチュード8・1と想定して地震動を評価したと説明。原発への距離が約90キロと遠く、影響は限定的とした。
薩摩川内市では14日以降、最大で震度4が観測されたが、原発に伝わった揺れはそれより小さく、九電は安全上影響がないとして発電を継続。政府も「運転を停止する理由はない」(菅義偉官房長官)としている。
玄海原発四国電力伊方原発愛媛県伊方町)、中国電力島根原発松江市)は、いずれも運転を停止中。核燃料は使用済み燃料プールに移されており、一連の地震で異常は確認されていない。
(共同)