辺野古案堅持を掲げる読売社説への疑問(小川 和久さん) - GoHoo(2016年3月8日)

http://gohoo.org/16030801/

社説 辺野古訴訟和解 移設推進方針は堅持して臨め - 読売新聞(2016年3月5日)

(前略)安倍首相は、辺野古移設について「普天間飛行場の全面返還のためには、唯一の選択肢との考えに変わりはない」とも強調した。
日米両政府と地元関係者が膨大な時間と精力を費やした末に、ようやくまとめた結論が辺野古移設である。米軍の抑止力の維持と基地周辺住民の負担軽減を両立させるため、政府は、今の立場を堅持することが重要である。(後略)

返還合意以来、20年の時間と精力を注入したにしては、あまりにも杜撰な点が目につき、これではかえって安倍首相の足を引っ張りかねない印象さえあります。
例えば、辺野古案が軍事的合理性の面から検討されていないことなど象徴的でしょう。
米国海兵隊上層部は自衛隊のカウンターパートに対して、「ワシントンの頭のいい連中が書いたものだからね」と、暗に「使えない」ことを伝えています。
それは、滑走路が1200メートル(オーバーランを含め1800メートル)しかなく、最初から戦闘機と中型以上の輸送機の使用を除外するとしていること、海兵隊の航空基地が海兵隊地上部隊と装備・物資を受け入れられるだけの面積が必要なのに、普天間基地の40%以下の広さしかないことでも明らかです。