(政界地獄耳)連合幹部の野党分断工作 - 日刊スポーツ(2016年2月18日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1605918.html
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民主党の遅々として進まない野党統一候補策定に対して揺さぶりをかけようというのか、野党共闘の中で一番距離があると思われた共産党と維新の党が非公式会談を持った。共産党からは委員長・志位和夫国対委員長穀田恵二が、維新の党からは代表・松野頼久、幹事長・今井雅人が出席した。会談では野党統一候補の必要性や、自民党1強状態の打破などで一致したとみられるが、いずれも民主党の煮え切らない態度と参院選までの時間が迫っていることで、状況の打破を図ろうとする両党の思惑が見え隠れする。非公式会談とはいえ、維新の党も極めて紳士的で、譲歩を重ねる共産党に対して敬意を払ったやりとりだったようだ。
★それにしても民主党は煮え切らない。党関係者が言う。「選挙を考えたら調整すべきだと、かなりの議員が感じている。チャンスとも思っている。しかし、最大のブレーキは連合ではないか。野党共闘が崩れれば、それは連合が妨害したからだ。またその意を受けて元首相・野田佳彦、幹事長・枝野幸男が暗躍しているのも過誤できない」。
★連合事務局長・逢見直人は、連合副会長(UAゼンセン会長)時代の昨年6月、秘密裏に首相公邸で約2時間にわたり首相・安倍晋三と会談、「今後も定期的に意見交換することで一致した」としており、連合会長・神津里季生は連合からの派遣で、90年から3年間、在タイ日本国大使館に外交官として派遣されている。この頃の大使は安倍と親しく、一昨年他界した岡崎久彦。つまり今の連合幹部は親安倍派であるということだ。「彼らが労働組合の名を借りて野党共闘の分断工作をしているのは党内では周知の事実」とは前出党関係者。それを押し切れない民主党も情けないが、労働組合も地に落ちたか。(K)※敬称略