県内で原告団結成へ 集団提訴準備会「安保法制は違憲」:埼玉 - 東京新聞(2016年2月11日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201602/CK2016021102000158.html
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昨年九月に成立した安全保障関連法は憲法九条に違反しており、憲法前文から導かれる平和的生存権が侵害されたなどとして、県民有志でつくる「九条こわす安保法制・違憲訴訟埼玉準備会」は十四日、さいたま市内で違憲訴訟の原告団結成集会を開く。三月末までの安保法の施行前に、国家賠償を求めさいたま地裁に提訴する予定という。 (谷岡聖史)
準備会の呼び掛け人には九日現在、本紙「平和の俳句」選者の俳人金子兜太さん、百歳のジャーナリストむのたけじさんら県ゆかりの有識者三十三人が名を連ねる。県内各地で事務局を担当する世話人は十七人、賛同人は二百十四人。原告団は、このうち呼び掛け人九人、世話人十六人、賛同人六十九人で発足する。
準備会は十四日に「安保法制違憲訴訟埼玉の会」に改称し、原告団の支援に回るという。
埼玉の会、原告団の双方で共同代表を務める四人は十日、県庁で会見。門奈直樹・立教大名誉教授=所沢市=は、三日の衆院予算委員会安倍晋三首相が「七割の憲法学者が、自衛隊に対し憲法違反の疑いを持っている状況をなくすべきだという考え方もある」と改憲を示唆したことを、「憲法学者の九割が違憲だと否定した安保法制を成立させたことと矛盾している。ご都合主義だ」と批判した。
同じく共同代表の埼玉障害者市民ネットワーク代表の野島久美子さん=春日部市=は「障害者は平和じゃないと生活できない。戦争が始まるのが怖い」、フリーライター倉橋綾子さん=越谷市=は「憲法がゆがめられ、国の針路がどうなるか非常に心配」と訴えた。
安保法制をめぐる違憲訴訟では、弁護士約三百人でつくる「安保法制違憲訴訟の会」が全国の地裁での集団提訴を支援しており、埼玉の会も連携して活動する。東京都、大阪府、愛知県でも集団提訴を目指す動きがある。
十四日の集会は午後六時からJR浦和駅東口の浦和コミュニティセンターで。参加無料。問い合わせは、共同代表の白田真希さん=電090(1702)8944=へ。