根拠知らない、歯舞いえない大臣たち - 日刊スポーツ(2016年2月11日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1603192.html
http://megalodon.jp/2016-0211-1607-09/www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1603192.html

★8日の審議では、予算委員長・竹下亘から再三「答弁できますか」と問われた法相・岩城光英。TPPで外国企業と訴訟となった場合、国際機関の仲裁裁判所と国内裁判所の判決の効力の優劣が答えられず立ち往生した。ISD(国際的な投資関連の条項)と憲法では優位性はどちらかという“旬”な話題だったが基礎知識の欠如がありありだった。
★9日には環境相丸川珠代が、福島第1原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標1ミリシーベルト以下について「何の根拠もない」と発言したと指摘された。丸川は7日、長野県の自民党参院議員の集会で講演し「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちがわあわあ騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相が1ミリシーベルトまで下げると急に言った」と説明したが、この基準は国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告によるもの。元アナウンサーとは思えない発言だが「記録を取っていないし、そういう言い回しをした記憶はない」と抵抗していたものの「誤解を与えたなら、言葉足らずだったことはおわびする」とした。
★9日、沖縄北方相・島尻安伊子は「北方領土ネット検定2016」の紹介を会見でしている最中、「千島歯舞諸島居住者連盟」というべきところで「歯舞」が読めず「千島ハボ…えー、何だっけ…」などと言葉を詰まらせ秘書官に助けられた。これらは大臣の適性に欠け、知識不足、勉強不足の代物ばかり。決して揚げ足取りではない。あえて加えるなら、予算委員会では民主党の追及が甘く、追い込めないこと。与野党全体が力不足で低調な予算委員会の印象は否めない。(K)※敬称略