五日市憲法に注目 草案発見の地巡るツアーに参加者続々 - 朝日新聞(2015年12月22日)

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護憲ならぬ「五憲」がじわり注目を集めている。明治初期、西多摩の青年らが話し合って書き上げた「五日市(いつかいち)憲法草案」。憲法をつくり、憲法を守ることの意義を考えようと、「五憲」ゆかりの地を訪れる人が後を絶たない。
東京都あきる野市。山あいの小さな集落に1台のマイクロバスがとまった。
《深沢家屋敷跡》。山林地主として財を成した旧家の土蔵で、47年前に和紙24枚が見つかった。明治14(1881)年につくられたとされる憲法草案。江戸幕府の崩壊と明治新政府の樹立で首都の混乱が続いていたころ、旧五日市町(現あきる野市)の教員や商人、地主らが、欧米の憲法や人権思想を研究して練り上げた。
「こんな場所で生まれたのか」。埼玉県から訪れた60〜70代の男女約30人が驚きの声をあげた。案内人で元市議の鈴木富雄さん(75)は「メンバーの8割近くが10〜20代の若者。世界の最先端の文献を読み込み、議論を重ねていました」。参加者の元小学校教諭、宮川洋子さん(66)=さいたま市緑区=は「国会前のSEALDs(シールズ)みたいねえ」と話した。
五日市憲法草案のゆかりの地をめぐるツアーは2005年に始まった。地元有志のグループ「五憲の会」が手弁当で催し、主に鈴木さんが案内する。発見場所の屋敷跡のほか、草案に関わった青年らの墓や条文が刻まれた石碑、関連資料を展示する五日市郷土館などを訪れる。

地元有志のグループ「五憲の会 コミュニティ」
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