2015 路上の希望とらえた シールズ・植田千晶さん - 東京新聞(2015年12月22日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015122202000227.html
http://megalodon.jp/2015-1223-0919-01/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015122202000227.html

学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」のメンバーで日本大芸術学部写真学科二年の植田千晶さん(20)による写真展「2015」が二十一日から、東京都中央区京橋三の「ギャラリイK」で始まった。「政権が憲法も国民の意見も無視する恐ろしい時代。路上で声を上げる人たちは希望に見えた」と思いを語る。 (安藤恭子
「高校生?一緒にやろうよ」。特定秘密保護法が成立した二〇一三年十二月六日。植田さんは祖母からもらったカメラを抱え、制服姿で国会前で抗議をする人たちの波にいた。後にシールズの中心メンバーとなる奥田愛基さん(23)から声を掛けられ、本格的にデモを撮るようになった。
植田さんは、東日本大震災後、脱原発のデモにも足を運んでいた。自分と同じように今の政治に不安を持つ同世代のデモに共感し「大切な動きだ」とカメラを向けた。
今年八月三十日には、安保法に反対する約十万人が国会前を埋め尽くした。
九月十九日には、国会内の議員に届くようにと未明まで人々が声をからしたが安保法は成立。「私は歴史に立ち会っている」。植田さんは何度も実感した。
市民の記録として伝えたいと、インターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」を活用し、初めての個展を実現した。
会場では、シールズが安保法案の反対デモを始めた六月以降、国会前や渋谷などの街頭で声を上げたメンバーや市民の写真約六十点を展示している。
同じ学科の友人に「テーマが偏ってるよね」と言われ、戸惑った時期もある。他のメンバーも家族に反対されたり、就職への影響を心配したり。「みんな迷いや葛藤を抱え、それでも法案を止めたいと路上で声を上げた夏だった。無関心だった人にも足を運んでもらえたら」と話している。
写真展は二十六日までで入場無料。開場時間は午前十一時から午後七時(最終日は午後五時まで)。

2015年国会前で声を上げた市民を記録した写真の展示会を行いたい (植田千晶) - READYFOR?
https://readyfor.jp/projects/uedaphotoprj