<職員アンケート>5問違法、大阪市に2審も賠償命令 - 毎日新聞(2015年12月16日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151216-00000103-mai-soci
http://megalodon.jp/2015-1217-1838-35/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151216-00000103-mai-soci

橋下徹大阪市長の指示で市が職員約3万人を対象に実施した、労働組合や政治活動への関与など22問に記入するよう義務付けたアンケートをめぐる訴訟の控訴審判決が16日、大阪高裁であった。中村哲裁判長は1審・大阪地裁に続き、設問のうち5問を違法と判断。国家賠償法に基づき、市に対し、原告の職員29人と5労組に1審のほぼ倍額の約80万円を支払うよう命じた。
判決によると、1審と同様、22問のうち5問について、憲法が保障する団結権プライバシー権を侵害したと認定。プライバシー権侵害を認定されていた「特定の政治家を応援する活動に参加したか」「特定の選挙候補者の陣営に知人を紹介するカードを配られたか」の2問については、新たに「橋下市長が労組の政治的関与を非難する発言を繰り返す中、地方公務員法に抵触しない範囲でできる政治的行為を萎縮させる」と判断。「政治活動の自由と団結権も侵害した」と認定した。
一方、橋下市長から依頼されて設問を作成した市特別顧問(当時)の野村修也弁護士については、「アンケートの作成と実施に関与した『公務員』というべきだ」と指摘。「個人として民事上の賠償責任は負わない」とし、賠償責任を認めた1審判決を覆した。
アンケートは野村弁護士らの第三者チームが作成し、2012年2月に実施したが、労組側の反発で市は回答を確認しないまま廃棄した。労組側が救済を申し立てた大阪府労働委員会のほか、中央労働委員会も不当労働行為と認定し、橋下市長は昨年、再発防止の誓約文を労組側に手渡した。
原告側は記者会見し、市労働組合連合会の黒田悦治書記長が「地裁で認められなかった主張を(高裁が)認めた」とする声明文を読み上げ、「今後はまっとうな労使関係を市と築きたい」と話した。市は「主張が認められず遺憾」との談話を出した。【堀江拓哉】