ひとり親世帯 児童扶養手当の倍増検討 来年度から2人目以降 - 東京新聞(2015年12月12日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201512/CK2015121202000256.html
http://megalodon.jp/2015-1214-0932-43/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201512/CK2015121202000256.html

政府は十二日、ひとり親家庭に支給する児童扶養手当で、子どもが二人以上いる世帯への加算を来年度から増額する検討に入った。子ども二人の場合は現行の五千円を一万円に、三人以上の場合は現行の三千円ずつから六千円ずつに、それぞれ倍増させる方向で調整している。
子ども一人の場合は世帯の所得などに応じて最大月額四万二千円を支給しているが、二人目以降は支給額が大きく減るため、見直しを求める声が出ていた。財源は国と地方合わせて約三百億円(うち国費約百億円)と見込まれ、今後の予算編成で細部を詰める。
子ども二人目の加算引き上げは一九八〇年以来、三人目以降については九四年以来となる。児童扶養手当の受給者はことし七月時点で約百八万人。
政府は十一月、「一億総活躍社会」の実現に向け「希望出生率一・八」に直結する緊急対策として、児童扶養手当の機能の充実を図ると明記した。
また、貧困世帯を支援するNPOなどが「子ども一人の一カ月の食費にすら到底足りない」として、子ども二人以上の場合の加算引き上げを求め署名活動を行うなどしていた。
児童扶養手当は一定の所得以下の母子家庭や父子家庭が対象で、支給は原則的に子どもが十八歳を迎えた年度末まで。ひとり親家庭に限らず、中学生までの子どものいる世帯に広く支給される「児童手当」とは別の制度。