改憲「急ぐ必要ない」57% 自民党員意識、本社調査 - 朝日新聞(2015年11月30日)

http://www.asahi.com/articles/ASHCW4FXMHCWUTFK007.html
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結党60年を迎えた自民党について、朝日新聞は党員・党友を対象に電話で意識調査を行った。自民が「党是」とする憲法改正を「早く実現した方がよい」は34%で、「急ぐ必要はない」の57%が上回った。安倍晋三首相は改憲に強い意欲を示しているが、党員らとの意識の違いも浮かんだ。一方、歴代総裁で最も評価する総裁は、現総裁の安倍氏が19%でトップだった。
調査は、首相となる党総裁を選ぶ際の有権者であり、党の最も強い支持層である党員・党友の考えを探ろうと20〜22日、電話で全国を対象に実施。党員・党友と確認できた1245人から回答を得た。
憲法改正では、9条についても「変える方がよい」は37%で、「変えない方がよい」の43%の方が多かった。また、自民党に一番力を入れて欲しい政策を六つの選択肢から一つ選んでもらったところ、「社会保障」と「景気・雇用」がともに30%で、「外交・安全保障」16%、「教育」9%が続き、「憲法改正」は6%だった。
安全保障関連法の成立については、「よかった」が58%で、「よくなかった」の27%を上回ったが、国会での議論が「尽くされた」は28%で、「尽くされていない」は57%に上った。
安倍政権のもと、政策決定などで首相官邸主導が強まる中、最近の党への評価も尋ねた。党の運営や政策に党員・党友の意見が「十分反映されている」は28%で、「十分反映されていない」の54%が上回った。さらに、「国民政党」として、自民党以外も含めて幅広い意見を尊重しているかについては、「十分尊重している」が41%、「十分尊重していない」が44%でほぼ並んだ。(山下剛