『美味しんぼ』弾圧のかげに、何が隠れているのか?――白石草×広瀬隆対談【前篇】|東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命 - ダイヤモンド・オンライン(2015年11月21日)

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白石 以前、テレビでもやっていましたし、単行本も数多く出ていますからね。私の場合、あのマンガがバッシングを受たことで、なぜ政府があれほど強く鼻血を否定したのかを調べました。
それでわかったのは、広島・長崎の原爆症をめぐる裁判では、脱毛、下痢、出血、鼻血という身体症状が、原告勝訴の決定的な証拠となっています。
つまり、フクシマでも、今後起きるであろう裁判で、こうした身体症状を主張されると政府に不利ですから、政府は声をあげさせない、記録させないと考えたのでしょう。
最近でも、長崎で被爆手帳をもらっていない地域の人たちの裁判が高裁で争われていますが、そこで「鼻血は出ない、脱毛しない」と言っている学者は、福島で「安全です。初期被曝は小さい」と主張している人たちです。同じ人間なのですよ。
たとえば、国の委託で初期被曝の線量を調査している国際医療福祉大学の鈴木元(げん)教授は、環境省の設置した専門家の会議で、
福島での初期被曝は少ないから、甲状腺ガンにはならない
福島県外の人は検査する必要はない
と、くり返し主張してきました。長崎の裁判でも、鈴木氏は脱毛などの症状は被曝の影響とは考えられないと、同じロジックで言っています。