http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201511/CK2015111302000243.html
http://megalodon.jp/2015-1113-2253-57/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201511/CK2015111302000243.html
二〇一四年に刑務所に入った二万一千八百六十六人のうち六十五歳以上の高齢者は二千二百八十三人で、統計を取り始めた一九九一年以降初めて一割を超えたことが、十三日に公表された一五年版犯罪白書で分かった。高齢者は再犯率が高く、出所後に住居や仕事がないため犯罪を繰り返して服役期間が長期化するなど、刑務所が「福祉施設」化していることがあらためて裏付けられた形だ。
犯罪白書によると九一年に入所した高齢者は二百七十四人で全体の１・３％。その後ほぼ毎年増加している。一四年の男女別の高齢者率は男性が９・８％に対し、女性は１６・４％と高かった。女性は〇九年以降、一割以上で推移している。
全体の入所者数は〇六年の三万三千三十二人をピークに八年連続で減少している。
政府は刑務所を出てから二年以内に再入所する人の割合を二一年までに１６％以下にする数値目標を掲げている。近年は低下傾向にあり、一三年は１８・１％だったが、高齢者の場合は２４・９％で、二十九歳以下の１１・５％と大きな開きがあった。
一方、一四年に交通事故を除く一般刑法犯で検挙された人のうち再犯者は前年比四千二百五十七人減の十一万八千三百八十一人で、八年連続減少。初犯者も十年連続で減った。
初犯者の減少幅の方が大きかったため、検挙人数に占める再犯者の割合を示す再犯者率は十八年連続で増加し、過去最高の４７・１％となった。
