マンション建設、下請け多重 「偽装誘発」指摘も - 朝日新聞(2015年10月22日)

http://digital.asahi.com/articles/ASHBP64YJHBPUTIL039.html?rm=580


■完成直前に取り壊しも
下請けのずさんな工事で建て直しになった例もある。東京都港区の高級マンションでは14年1月、床や梁(はり)を施工した1次下請け業者のミスで配管用の穴が設計通りに開いていなかったことが完成直前に表面化。強度面から補修で対応できず、取り壊した。

欠陥「億ション」販売中止 迷惑料支払い、二十数億円 東京・南青山 - 朝日新聞(2014年2月6日)
http://blogs.yahoo.co.jp/greenthub232/56107711.html
東京・南青山に完成間近の高級マンションで深刻な施工ミスが見つかり、販売が中止になる異例の事態になっている。改修には1年以上かかるため、売り主の三菱地所レジデンスは買い主83世帯と契約解除の協議を始め、二十数億円の迷惑料を支払う方針だ。

多くの欠陥住宅を検査してきた日本建築検査研究所の岩山健一代表は「下請けの下にいくほど利益が薄まり、立場も弱くなる。短い工期に間に合わせ、安く抑える業者が高く評価され、手抜きや確認不足を誘発する」と指摘する。
大規模な工事の場合、工程管理だけをする1次下請けが入ることで、元請けが現場と煩雑なやり取りをする手間が省けるという。岩山さんは「こんな1次下請けはやめるべきだ。元請けが現場の状況を把握し、データ偽装などを見抜く責任感を持たせた方がいい」。
今回の元請けの三井住友建設は「偽装を見抜けなかった管理監督責任は痛感している」。工程管理などを担当した1次下請けの日立ハイテクノロジーズは「責任についてはコメントできない」と話した。国土交通省幹部は「日立が間に入り、旭化成建材の得る工事代金が減った。その分人件費が削られ、チェックが不十分になった可能性がある」と話す。(工藤隆治、小林恵士)