週のはじめに考える ピケティ、その後 - 東京新聞(2015年10月18日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101802000132.html
http://megalodon.jp/2015-1019-1023-06/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101802000132.html

むしろ日本は、一部の富裕層を除き国民の多くが貧しい方向に滑り落ち、格差よりも貧困が深刻化している。ピケティ氏は富裕層を対象に格差問題の「解」を求めたのに対し、日本は貧困や下層の人をどうするかが問われている。そのズレがピケティ・ブームの急落を生んだのかもしれません。
安倍政権の目指す政策は成長一辺倒で、所得再分配など格差を縮める努力や貧困対策には見るべきものがありません。この国は「富める者がますます富む」というピケティ氏が懸念する資本主義の短所をそのまま体現しています。