「チームで里親家庭を支援」 市川のNPOが活動8年目:千葉 - 東京新聞(2015年10月16日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201510/CK2015101602000212.html
http://megalodon.jp/2015-1016-2214-41/www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201510/CK2015101602000212.html

虐待、病気、経済的理由などで親と暮らせない子どもたちを養育する里親。県内では元里親や里親らが支え合おうと立ち上げたNPO法人「千葉県里親家庭支援センター」(市川市)が活動八年目を迎えた。八月には県北部の里親家庭訪問など支援事業を県から受託した。里親と行政、民間、地域がつながった「チーム養育」で、子どもたちの育ちを支えることを目指す。今月は「里親月間」。 (飯田克志)
「里親家庭に寄り添って、孤立を防ぎたい」。里親として三人の子どもを育てた木ノ内博道理事長(66)はセンター設立の思いを話す。
里親は、児童相談所から子どもたちを委託される。県内で登録している里親は四百十二組で、里親家庭に暮らす子どもは二百四人(昨年度末)。
里親のやりがいを、木ノ内さんは「子どもたちの成長を見守っていくことが一番」と話す。ただ、虐待の影響などで困難を抱える子どももいて、里親が悩み、疲弊することも。木ノ内さんは「里親は子どもの委託を取り消されると心配して、児童相談所に相談しづらい」と指摘する。
こうした里親家庭の現実に即した支援が不十分と感じていた木ノ内さんらが二〇〇八年、同センターを設立した。相談対応や社会的養護などを学ぶ「里親の学校」、気軽に語り合う「おしゃべりの会」、読書会、子どもたちの自立を支える企業による奨学金の事務業務などをしている。
里親や里親家庭支援の経験を通じて、木ノ内さんは「子どもを中心に、支援者が里親と同じ目線で一緒に取り組むことが必要」と感じており、仲間とともに新たに始める家庭訪問などを通じて、「チーム養育」に挑戦していく。
同センターがコーディネートし、制度や実体験、支援を紹介する県里親大会が十七日午後一時から、千葉市中央区のホテルプラザ菜の花である。参加無料。定員百人。事前申し込み。問い合わせは同センター=ファクス047(373)1063、Eメール=fosterfamily926@gmail.com=へ。