「ツタヤ図書館」に反対多数 愛知・小牧で建設めぐり住民投票 - 東京新聞(2015年10月5日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201510/CK2015100502000124.html
http://megalodon.jp/2015-1005-0932-44/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201510/CK2015100502000124.html

愛知県小牧市は四日、レンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)運営会社と連携した市立図書館建設計画への賛否を問う住民投票を実施した。即日開票の結果、「ツタヤ図書館」計画への反対が三万二千三百五十二票で、賛成の二万四千九百八十一票を上回った。投票率は50・38%だった。
ツタヤ運営方式に対し「図書館の質を落とす」「市民への計画の説明が不十分だ」との疑問が住民に広がっていることが示された。条例は市長や市議会が投票結果を尊重するよう規定している。
結果判明後、計画に反対する市民団体の代表渡辺育代さん(65)は記者団に「市民の意見を聞かず民間企業に運営を丸投げしようとした結果だ」と強調した。
市は老朽化を受けて新しい図書館を既存の商業施設内に開設する方針だったが昨年、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)との連携を発表。約四十二億円かけて二〇一八年ごろ、新設すると計画を変更した。ただ、CCCが運営する佐賀県武雄市の図書館では埼玉県のラーメン店ガイドを購入するなど選書に疑問が上がっている。小牧市では市民団体が今年八月、住民投票実施条例の制定を山下史守朗(しずお)市長に直接請求。これとは別に市議が提出した条例が可決され、住民投票が実施された。