論点スッキリ 安保くっきり 秋田の女性ネット公開が人気 - 東京新聞(2015年9月5日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015090502000258.html
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秋田県横手市の自営業新田祐子さん(50)が、集団的自衛権行使容認を柱とした安全保障関連法案の国会審議の論点をテーマごとにまとめ、ホームページ(HP)で公開している。支持政党も政策への関心もなかったという新田さんが、かみ合わない議論の中身が気になり、やりとりをまとめた。分かりやすさが評判を呼び、これまでのアクセス数は一万三千件を超えている。 (安藤美由紀)
タイトルは「安保法案の論点整理」。八月二十一日までの審議内容を議事録やネット中継で点検した。参院の審議は自衛隊の身分や武器・弾薬、シミュレーションなど十一の大項目に分類した。
大項目「シミュレーション」のうち「火消しのたとえ話」という中項目を開くと、七月二十八日の安保法案に関する参院特別委員会のやりとりが見られる。
安倍晋三首相が民放テレビ番組で、他国を武力で守る集団的自衛権について自宅と他人の母屋とその離れに例え、離れから火が移りそうなときに消火活動に入ると説明したことに関し、民主党小川敏夫氏が「消防士と武力の行使を同じに論じるのはおかしい」と迫り、首相は「たとえ話で概念整理をした」と答えている。
「政府の情報隠し」のうち「シビリアンコントロール」との中項目では八月二十一日の同特別委での緊張感のあるやりとりを紹介している。自衛隊作成の資料を入手した共産党小池晃氏が、資料で自衛隊を「軍」と表現している点を突き、中谷元・防衛相が「便宜的な表現だ」と答えた。
新田さんは、ある政治家のファンとして国会中継をネット視聴しているうちに安保関連法案では「政府側が質問に答えていない」「時間切れで議論が生煮えだ」と感じた。「審議を見ている人たちも、法案の中身や法案成立後にどんな国になるか分からないのでは」と思い、審議のまとめを八月十三日からHPで公開。その後も仕事の合間にネット中継を見て、HPを更新している。
新田さんは「政府は何をしようとし、野党は何に反対しているのか。みんなが法案への賛否を考える一助になればうれしい」と話している。

安保法案の論点整理【衆議院
http://anporonten.jp/
安保法案の論点整理【参議院
http://anporonten.jp/index2.html