70年談話:河野元衆院議長が批判 安保法案を「違憲だ」 - 毎日新聞(2015年8月27日)

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◇大阪のホテルで 「日中、日韓関係改善のきっかけにならず」
河野洋平衆院議長は27日、大阪市のホテルで講演し、戦後70年の安倍晋三首相談話について「少なくとも日中、日韓の関係改善のきっかけにはならないと言わざるを得ない」と批判した。安倍談話の内容について、河野氏が公開の場で話したのは初めて。参院審議中の安全保障関連法案についても発言し、「違憲だと思う」と述べた。
異業種交流組織「毎日21世紀フォーラム」第144回例会で「最近の政治・外交について思うこと」と題し講演した。河野氏は対中国外交について「中国は日本に対し関係改善したいというメッセージを送ってきていると感じられるのに、日本政府は反応していない」と批判。「中国国内は抑制している。いつまで我慢できるか。ストレスは相当たまっている」と懸念を示した。
また、韓国について「(安倍談話は)ほとんど触れていない。極めて軽い。重視していないことが出てきてしまった。韓国側は残念ではないか」と指摘した。
さらに談話の「先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」の部分について「一番、問題がある。加害者の側が『これで終わり』と言っては、どんな説明をつけても納得が得られないだろう」と憂慮した。
会場から安保関連法案の合憲性について問われると「はっきり違憲だと思う。憲法を改正するのでなく、9条の精神を閣議決定で変えるのは絶対認められない」と答えた。【篠田直哉】