強硬左派候補 本命に急浮上 - 東京新聞(2015年8月28日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2015082802000137.html
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【ロンドン=岩佐和也】今年五月の英国総選挙で大敗を喫した最大野党・労働党の党首選で、当初は泡沫(ほうまつ)候補とみられていた強硬左派のジェレミー・コービン下院議員(66)が予想に反して支持を伸ばし、今や本命に急浮上している。ブレア元首相らを中心に中道路線での党の立て直しを模索する中、党内に混乱が広がっている。
コービン氏は緊縮財政反対で、国防費を抑え、核兵器の放棄や鉄道・エネルギー会社の再国有化を主張するなど強硬な左派だ。
党首選では当初、まったく注目されていなかったが、人気が急上昇し、八月上旬の世論調査会社「ユーガブ」の調査では、支持率53%と、他の三候補を突き放しトップに。国内最大労組も支援を決めた。
コービン氏は党議拘束に何度も違反している反逆児とみられていたが、集会で、社会正義や平等、人権といった基本的価値観を直接語りかけるスタイルで新味があり、与党保守党と区別がつきにくくなったこれまでの労働党に嫌気がさした若者や女性らから支持を集めているとみられる。
ブレア氏が率いる中道左派はコービン氏の躍進を警戒。「コービン氏はこの国を前には進められない。後戻りするだけだ」と、ブレア氏は批判。だが、ストラスクライド大のジョーン・カーティス教授(政治学)は「コービン氏は、確かな信念を持っている。それが人々を引きつける」と話す。
党首選は投票が既に始まっており、九月十二日に結果が発表される。