http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015082002000249.html
http://megalodon.jp/2015-0821-0912-09/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015082002000249.html
事故翌年の二〇一二年六月、政府が関西電力大飯(おおい)原発の再稼働を決めた。直後、官邸前と国会前にそれぞれ約二十万人(主催者発表)が集結した。同八月、当時の野田佳彦首相はデモ呼び掛け人らでつくる首都圏反原発連合(反原連)のメンバーらと面談に応じた。翌九月、政府は「三〇年代に原発ゼロ」の新エネルギー戦略を発表する。
日本は「原発稼働ゼロ」でこの二年弱を過ごしてきたが、今月十一日に九州電力川内(せんだい)原発が再稼働された。だが映画の中で反原連のメンバーは「自民党は原発推進にかじを切っているが、もう元には戻れない。日本社会そのものを構成している人々が変化し始めている」と悲観していない。
映画の最後、3・11以降にデモに参加した女性たちも笑顔で語る。「かつて声をあげるのはタブーだった。今はまったくOKよ」「微力は無力じゃないってことを実感しました」
小熊さんは安全保障関連法案の抗議デモにも足を運び、観察を続ける。「不当なことがあれば声をあげていいのだと社会全体が認知した。その変化が反映されている」と指摘した。
上映は東京・渋谷の劇場「渋谷アップリンク」で隔週水曜日。料金は一般千八百円、大学生千百円など。問い合わせは同劇場=電03(6821)6821=へ。◆当面の主なデモ予定(かっこ内は主催、呼びかけ団体)