大人へ 高校生宣言 国会で100人が議員と討論 - 東京新聞(2015年8月5日)


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015080502000121.html
http://megalodon.jp/2015-0805-0908-59/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015080502000121.html

高校生、大学生でつくるNPO法人僕らの一歩が日本を変える。」(略称ぼくいち)は四日、全国の高校生約百人と与野党の国会議員、有識者が政治や社会の課題について討論するイベントを国会内で開いた。
討論会は今回で五回目。九会派の国会議員約七十人が参加した。来年夏の参院選から投票権が十八歳に引き下げられるが、若者主催の会合に超党派の国会議員が集まり、議論するのは珍しい。若者の政治参加の新しいスタイルとして注目される。
イベント名は「高校生100人×国会議員」。国会議員と討論する中で、政治への関心を高めてもらう狙い。まず、自民党細田博之幹事長代行や民主党枝野幸男幹事長ら与野党幹部が高校生の政治参加のあり方や年金制度、安全保障関連法案について語った。
討論会には全国から高校生百六人と中学生一人が参加。憲法や十八歳選挙権、平和など十の分科会に分かれて、国会議員や有識者を交えて議論し、分科会ごとに宣言を発表した。出席者同士の投票の結果、多様性をテーマとした分科会の宣言、「ウエルカミングアウト」が「最優秀若者宣言」に選ばれた。
「ウエルカミングアウト」はウエルカム(歓迎)とカミングアウト(公表)の造語。性的少数者(LGBT)らが疎外感を覚えている中、本来の自分を表現することを周囲が受け入れ、多様性に対応した社会を実現しようと呼び掛けた。
議論に参加した愛知県の南山国際高校三年の河田英貴(ひでたか)さん=名古屋市中村区=は「具体策はこれからで、宣言はただの始まりにすぎないが、全員で議論して問題意識が示せたのは良かった」と話した。