今も昔も戦争は国会から 兄が戦没した87歳 傍聴続け16年 - 東京新聞(2015年7月26日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015072602000120.html
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法案が衆院強行採決された十六日も傍聴席にいた。「昨年の衆院選で圧勝した途端、憲法に基づかない悪法を平然と提案し、数の力で通してしまった」。直後の世論調査で、内閣支持率は大きく低下。西川さんは「衆院審議を通じて、法案の実態が米国と一緒に戦争をすることだと分かってきた」と話し、安保法案を「戦争法案」と呼ぶ。
参院での審議には期待もある。七四年、戦死を名誉として顕彰する靖国神社を国家管理とする内容の法案が衆院で可決された後、参院で審議未了、廃案となった。「今も良識の府の名に値する参院であってほしい」
国会や首相官邸前からは、法案に反対する人々の声が全国に広がる。「十六年前はみな表面的には静かでおとなしく、高齢者から若い世代まで一緒に声を上げるような運動は考えられなかった」と西川さん。
「時がたてば国民は忘れるとも言われるが、私たちは忘れない。共に闘う市民運動を、国政選挙の結果にかかわるほどの数と質に高めていきたい」