学問は権力の下僕ではない…京大有志の声明、共感広がる - 朝日新聞(2015年7月18日)

http://www.asahi.com/articles/ASH7J7503H7JPTIL049.html
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衆院を通過し、審議が参院に移ることになった安全保障関連法案。憲法学者らから「法案は違憲」との指摘を受けながら成立へ突き進む安倍政権に対し、一風変わったメッセージで待ったをかけようとする動きがある。インターネットや口コミを通じ、賛同者がじわり広がっている。
〈戦争は、防衛を名目に始まる。
 戦争は、兵器産業に富をもたらす。
 戦争は、すぐに制御が効かなくなる。〉
 安保法案の採決が衆院特別委員会で強行された15日の前夜、京都大吉田キャンパス京都市)の教室で、詩のような声明書が読み上げられた。
〈戦争は、始めるよりも終えるほうが難しい。
 戦争は、兵士だけでなく、老人や子どもにも災いをもたらす。
 戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。〉

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声明書を作ったのは、今月2日に立ち上がった「自由と平和のための京大有志の会」。ふだんは戦時中の食べ物の歴史を研究する傍ら、安保法案などについて同僚や学生と議論している藤原さんが草稿を書いた。
ホームページに声明書を載せると、ツイッターなどを通じネット空間に拡散。「歴史をふまえた名文」「ハートを撃ち抜かれました」といった書き込みとともに賛同する人も増え、フェイスブックで賛意を示す「いいね!」は1万9千件に達した。北海道や静岡などの集会で声明書を読んだという連絡も寄せられ、藤原さんは「勇気づけられます」と話す。
http://www.kyotounivfreedom.com/