「生活が…」泣き崩れる傍聴者 派遣法改正案 衆院通過へ - 東京新聞(2015年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015061902000244.html
http://megalodon.jp/2015-0621-1737-20/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015061902000244.html

◆専門職に「3年後辞めて」
十九日の衆院厚生労働委員会を傍聴した都内の派遣社員の女性(56)は「三年後には辞めてもらうと言われている。一人一人の生活がかかっていることを、賛成した議員はどう考えているのか」と話し、泣き崩れた。
この女性は専門業務で十五年同じ職場で働いているが、改正案では、現在は派遣期間制限がない専門業務の人も、同じ職場で最長三年しか働けなくなる。
傍聴席には法案に反対の派遣労働者や弁護士、労働組合関係者らが詰め掛け、民主、共産両党の反対討論の後、改正案が賛成多数で可決されると「派遣労働者のためになる法案ではない」と口々に話した。
「雇用が途切れないよう派遣先企業や他の企業で働けるようにする」。安倍晋三首相は、改正案に盛り込んだ派遣労働者の雇用安定措置の意義を繰り返し強調したが、野党からは「実効性がない」などと批判の声が上がった。
委員会室は時折、与野党議員の大声のやじに包まれた。