終戦前後の出版物ずらり 根津で展示や入札販売も - 東京新聞(2015年6月17日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150617/CK2015061702000120.html
http://megalodon.jp/2015-0617-0928-02/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150617/CK2015061702000120.html

入り口正面の棚に並ぶのは、一九四四年五月に創刊し、四五年六月に廃刊となった少年向け陸軍雑誌「若櫻」と海軍雑誌「海軍」(ともに大日本雄弁会講談社)。
四一年十二月創刊の少年向け雑誌「航空少年」(誠文堂新光社)もある。戦中は特攻隊の手記や日本軍の戦闘機の紹介、軍歌の暗唱を呼び掛ける記事などが満載だったのに、四五年十一月の終刊あとがきで「『航空少年』は『農耕と園芸』として生まれ変わり、現下日本にとって最も重要なる農業に…」とあっさり内容の転向宣言をしている。
ほかに、戦後に東京新聞社(現在の中日新聞東京本社)が「祖国復興」をテーマに募集した懸賞論文集や、戦後に子ども向けに出版された「米兵との話し方教室」といった冊子がそろっており、終戦を境に言論事情が大きく変化した状況が伝わってくる。

「紙のプロパガンダ:1945年前後の雑誌や本」展
主宰:不思議(はてな) 2015/6/16-28 12:00-19:00 (6/22(月)休 最終日17時まで)
根津/喫茶・ギャラリー りんごや
http://ringoya-galerie.com/