<川崎・中1殺害>ネット「犯人捜し」 情報拡散に責任意識を-毎日新聞(2015年4月21日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150421-00000000-maiall-pol
http://megalodon.jp/2015-0421-2033-25/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150421-00000000-maiall-pol

◇<記者の目>川崎・中1殺害事件=石戸諭(デジタル報道センター)
凶悪事件が発生するたび、インターネット上で「犯人捜し」が起きている。特に過熱するのは少年事件だ。真偽が不確かな関係者の名前、住所、顔写真が掲載されるのは当たり前。家族とされる人の写真までアップされる。「加害者を許せない」という正義感や処罰感情を背景に、ネット上で繰り広げられる無責任な「犯人捜し」はまさに「私刑」だ。安易な情報拡散で「私刑」に加担すると、名誉毀損(きそん)などで訴えられる法的リスクを負う。どれだけのネットユーザーがこのことを理解しているのだろうか。

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ネット上の名誉毀損事件に詳しい深澤諭史弁護士は「事実であろうとなかろうと、過度のプライバシー暴露や差別表現は、名誉毀損が成立する可能性がある。訴えられた人は『そんなつもりはなかった』と話す人が多い」と、キクチさんと同じように当事者意識の低さを問題視する。
たとえ善意で広めた情報でも、「加害者」になる法的リスクが発生する。発信者は特定され、その思いは一切関係ない。これが現実だ。誰でもネットを使い、多くの人に発信できるということは、誰もがリスクを背負う時代になったことを意味する。
情報を拡散する前にもう一度、「本当に書いてもいいか」と自分に問うてみよう。キクチさんは言う。「インターネットで人生を棒に振ってはいけない」と。

関連サイト)

キーパーソンインタビュー:ネット上の中傷「加害者を減らしたい」 お笑い芸人のスマイリーキクチさん - 毎日新聞(2015年3月13日)
http://mainichi.jp/feature/interview/news/20150313mog00m040017000c.html
http://megalodon.jp/2015-0421-2033-58/mainichi.jp/feature/interview/news/20150313mog00m040017000c.html
関連サイト)
スマイリーキクチ『優しさを感じる』(ブログ)
http://amba.to/1G2V4MI