子どもの人権迫害なお 女子の教育否定-東京新聞(2014年12月11日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014121102000146.html
http://megalodon.jp/2014-1211-1046-39/www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014121102000146.html

オスロ=小嶋麻友美】子どもたちが虐待や搾取から守られ、自分らしく育つことを保障する国連子どもの権利条約が採択されて二十五年となる今年のノーベル平和賞は、子どもを取り巻く問題に真正面から光を当てた。世界では今も貧困や紛争を背景に、子どもの人権が脅かされ続けている。
....

マララ・ユスフザイさんの母国パキスタンでは、初等教育を受けていない五百四十万人の六割近くが女子。多くが農業やカーペット織り、サッカーボール工場などで労働に就く。国連児童基金ユニセフ)によると、女子の就学率は65%(二〇一一年)で改善傾向だが、80%を超える男子との差は埋まっていない。
.....

西アフリカのナイジェリア北部でも今年、「西洋の教育は罪」を意味する過激派ボコ・ハラムが学校から少女を集団拉致。二百人以上が解放されていない。
....

戦争や社会の混乱で真っ先に犠牲となるのも子どもだ。一二年から続く内戦に加え、過激派組織「イスラム国」の勢力拡大で、シリアを追われた難民は三百万人以上。十七歳以下が半数以上を占める。
....

パレスチナ自治区ガザ地区では戦闘が本格化した今夏以降、約五百四十人の子どもが死亡し、三千人以上がけがを負った。約二百八十の学校施設もイスラエル軍の爆撃にあった。