戦争って 核兵器って 平成世代 ゲンに学ぶ-東京新聞(2014年10月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014102590135328.html
http://megalodon.jp/2014-1026-1046-39/www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014102590135328.html


日本文化と現代ロシア問題を研究する安元隆子教授(57)ゼミの三年生が中心に企画した。ゼミはこれまで、原発事故があった旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリを視察し、東京電力福島第一原発事故との比較などに取り組んだ。
「日本とロシアに共通するものとして核の問題があった」と安元教授。日本文化を代表する漫画で原爆を扱った「はだしのゲン」を今年の研究テーマに選んだ。最近は閲覧制限問題で注目を浴びる形になったが、安元教授は「作品が時代の流れで消えてしまうこともある。学生たちにしっかりと対峙(たいじ)して、作品について考えてもらいたかった」と狙いを話す。
当日は、作品を読んだ日本とロシア、米国の学生にアンケートした成果や、広島を歩いたフィールドワークの内容を発表する。作品を英語、ロシア語、中国語、ハングルで世界に発信した翻訳者四人のシンポジウムもある。
「(内閣が容認した)集団的自衛権行使の議論が起きた時、私たちは戦争を知らない世代だと痛感した」と話すのはゼミ副代表の新藤蘭(らん)さん(20)。「実際に戦争で起きたことを想像して、反戦反核についてもう一度考えてほしい」と訴える。
来場者には折り鶴を折ってもらい、アンケートに協力した各国の学生の折り鶴と合わせて千羽鶴とし、広島に届ける。イベントの収益は福島と広島、チェルノブイリの核被害者支援などに寄付する。ゼミ代表の石原悠伍(ゆうご)さん(20)は「自分たちの頑張りで支援できることにやりがいを感じる」と話す。
歌手の加藤登紀子さんも特別出演し、作者の中沢啓治さんが平和への思いを残した詩を歌にした「広島 愛の川」などを歌う。

シンポジウム「世界を駆ける『はだしのゲン』」翻訳者4人が発言
http://hadashinogen.jp/action/sinnpojiumu.html

日本大学国際関係学部・冨桜祭の企画として、シンポジウム「世界を駆ける『はだしのゲン』」が下記の要領で計画されています。このシンポジウムには、NPO法人はだしのゲンをひろめる会の浅妻南海江理事長、西多喜代子理事、板東弘美会員がそれぞれロシア語版、英語版、中国語版の翻訳者として招かれて報告することになりました。詳細は開催案内チラシ(PDF:680KB) をご覧ください。

日本大学国際関係学部・冨桜祭 (主催 安元隆子ゼミナール)
 世界を駆ける『はだしのゲン
【日時】 2014 年 11 月 1日(土) 13:00 〜15:30
【場所】日本大学国際関係部北口校舎 山田顕義ホール(新幹線三島駅北口 前 )

【プログラム】
12:30 開場
13:00-13:30 ゼミ生発表 ・『はだしのゲン』研究 ゲンの世界を歩く
・日米露の大学生は『はだ しゲン』をどう読んだのか
13:30 -14:20 シンポジウム「 世界を駆ける『はだしのゲン』」

各国語翻訳者 から の発言

  • ロシア語 ・浅妻南海江
  • 英語・ 西多喜代子
  • 中国語・坂東弘美
  • 朝鮮語・金松伊

14:30 -15:30 特別出演 加藤登紀子はだしのゲン』の世界を歌い継ぐ

【同時開催】 11月1日(土)・2日(日) 日本大学国際関係学部北口校舎1階にて 展示
「世界を駆ける『はだしのゲン』」(各国語に翻訳された 『はだしのゲン』など )