http://blog.tatsuru.com/2014/06/13_1257.php
【参加者】
司会・杉田敦(法政大学・政治学)
山口二郎(法政大学・政治学)
西谷修(立教大学・思想史)
千葉眞(国際基督教大学・政治学)
小森陽一(東京大学・日本文学)
小林節(慶應義塾大学名誉教授・憲法学)
阪口正二郎(一橋大学・憲法学)
中野晃一(上智大学・政治学)共同代表の1人であります法政大学の山口です。このたび、安保法制懇報告および、それを基にして出されました5月15日の安倍首相記者会見の内容を中心に、今の政府が進めようとしている集団的自衛権行使容認についての見解をまとめましたので、ここで発表させていただきたいと思います。まずお配りした資料の要点の所を読み上げます。
【要点】
1 内閣の憲法解釈の変更によって憲法9条の中身を実質的に改変する安倍政権の「方向性」は、憲法に基づく政治という近代国家の立憲主義を否定するものであり、「法の支配」から恣意的な「人の支配」への逆行である。
2 首相が示した集団的自衛権を必要とする事例等は、軍事常識上ありえない「机上の空論」である。また、抑止力論だけを強調し、日本の集団的自衛権行使が他国からの攻撃を誘発し、かえって国民の生命を危険にさらすことへの考慮が全く欠けている点でも、現実的ではない。........