(12)「限定容認に潜む欺瞞」 憲法学者・永山茂樹さん-神奈川新聞(2014年6月8日)

http://www.kanaloco.jp/article/72678
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「いまこそ憲法の歯止めがなくなることに目を向けなければならない。なぜ歯止めが大事なのか。そのときどきの内閣の判断で事例が増えていくのを防ぐのは、政策的判断を超えた憲法の縛りでしかない。それがなければ融通むげに増えていく」

限定の名に隠された、平和主義と立憲主義とを同時に引き裂くやいば−。

安保法制懇が報告書を提出した5月15日、安倍首相は幼子を抱いた母が描かれたパネルを背に、集団的自衛権行使の限定容認論を唱えた。思えばこの日は1932年、大日本帝国海軍青年将校たちが首相官邸に押し入り、犬養毅首相を殺害した日でもあった。「2014年5月15日は、安倍首相が憲法を殺そうとクーデターを企てた日として記憶されるべきだ」