セクハラは日常茶飯事元エリート裁判官(瀬木比呂志氏)が明かす 裁判官は正義より出世が命です- 週刊現代(2014年5月2日)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38714

たとえば、ある裁判官はバードウォッチングが好きなので「野鳥の会」に入りましたが、外部団体に所属することについての遠慮などから、活動はしませんでした。また、ある裁判官の妻は、生協に品物を注文すると、左翼的と思われてしまうのではと悩んでいた。
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ところが日本では、同じ裁判官が原告・被告を別々に呼んで和解を勧めるため、相手方にどんな話をしているのか、さっぱり分からない。ひどい裁判官になると、双方に「あなたは負けますから和解したほうがいい」とまで言うのです。判決を下す人にそうまで言われれば、当事者は応じざるをえないでしょう。
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しかし考えてもみてください。そもそも争いごとを好まないタイプが多い日本人がわざわざ訴訟を起こすということは、和解で済ませるのではなく、理非を明らかにしてもらいたいからでしょう。それなのに日本の裁判官は、自分の抱えている事件を早く終わらせたいがために、当事者の思いを裏切るのです。
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本気で裁判所を改革しようと考えるなら、法曹一元制度、つまり弁護士経験者を裁判官に登用する制度を導入するしかありません。現状の日本の弁護士の能力については、上から下までの落差が激しいのは事実でしょう。しかし、質の高い弁護士は人権感覚に優れ、謙虚さもある。そういう人が裁判官をやったほうが、今よりよほど質の高い裁判が行われると確信しています。