少年法「改正」法案可決に関する声明-子どもと法21(2014年4月11日)

http://www.kodomo-hou21.net/_action/giffiles/20140411.pdf

  1. 少年審判に国選付添人が選任される対象事件の範囲を長期3年を超える罪にまで拡大、
  2. 非行事実の認定に必要な場合は、検察官が立ち会うことができる対象事件も同様の範囲に拡大、
  3. 有期刑の引き上げと無期刑で処断すべき場合の代替有期刑の上限の引き上げ

を内容とする少年法「改正」法案が上程されていたが、本日参議院本会議で可決された。

わたしたちは、少年審判の刑事裁判化をすすめ少年法の理念を崩壊させる検察官関与の拡大と、少年刑の厳罰化を進める法案―すなわち、子どもの権利条約に真っ向から反する法案に強く反対してきた。その詳細は既に本年2月7日付「少年法『改正』法案上程に関する意見」に述べたとおりである。

少年法は過去3回に渡り「改正」されてきたが、これに対して、国連子どもの権利委員会(CRC)から2度にわたる所見で懸念が示され改善が勧告された。ことに直近の2010年6月の第3回所見では、「立法」の項(パラグラフ11)で「少年司法分野におけるものも含め、国内法の一部の側面が条約の原則および規定にいまなお一致していないことにも留意する。」とこれまでの少年法「改正」を特定し批判しており、さらに「少年司法の運営」の項(パラグラフ83〜85)で詳細な所見を示している。国会議員は条約を誠実に遵守する義務がある(憲法98条2項)。しかし、今回の法案審議でも条約及び勧告は検討されなかった。少年法1条が目的とする「子どもの成長権」という基本的視点さえ審議の軸にされることはなく、CRCの前記所見からさらに後退する事態を生じせしめた。

立法事実がないことが明確になりながら「改正」案が可決されたことは、この可決が子ども不在できわめて政治的なものであったことを示している。

国会のこのような審議と可決に対しわたしたちは強く抗議する。


子どもと法・21(子どもの育ちと法制度を考える21世紀市民の会)