秘密保護法 言わねばならないこと(11)沖縄への恫喝では 社会学者 田仲 康博氏-東京新聞(2014年1月21日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2014012102000151.html
http://megalodon.jp/2014-0121-0936-03/www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2014012102000151.html

基地問題の根幹は、日本政府がどう考えているか。沖縄には、実は米軍基地よりも多く自衛隊基地がある。辺野古に造りたがっているのは米軍なのか、日本政府なのか。いずれ米軍が去った後も、辺野古の基地は国軍の基地として県民の脅威であり続けるのではないか。この法律が問題なのは、こうした疑念について自由に発言できなくなること。秘密にアクセスすれば未遂でも、教唆でも罰せられる。さらに恐ろしいのは、その種の「危険な」情報にアクセスしなくなること。そして、そのことに疑問すら起きなくなること。

アルジェリア独立運動を主導した思想家フランツ・ファノンは「無知とはモノを知らないことではない。疑問を発せられない状況のことだ」と言っている。そんな無知な大衆をこの法律は目指している。