秘密保護法 言わねばならないこと(2)弱さつけ込む恐怖-東京新聞(2013年12月16日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2013121602100010.html
http://megalodon.jp/2013-1216-0949-29/www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/list/CK2013121602000193.html

◆劇作家 平田オリザ
この法律は市民を監視する公安警察の権力を拡大する作りにもなっている。私は軍事独裁政権時代の韓国に留学していたとき、デモ隊の横を歩いただけで警察官に呼び止められ、有無を言わせず身分証明書を要求された。恐怖を肌で感じた。日本もそうなっていくのではないか。

即座に生活に影響は出なくても、無言の圧力によって、気づかないうちにゆっくりと物が言いにくくなっていく。われわれ表現者が最初に苦しくなる。表現のための下調べにさえ応じてもらえなくなったり、自ら規制をかけてしまったりするかもしれない。