捜査終結。裁判に臨む検察の陣容は、まるで大疑獄事件?!(江川 紹子さん) - Y!ニュース(2013年6月29日)

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130629-00026055/
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切りギリギリの検察側書面
検察は、主張の詳細を記した証明予定事実記載書面を、
1)被害状況
2)「犯人」の行動
3)被告人が犯人であること
という3部構成にして、順次提出する、としてきた。この日は、2)の書面の締め切り日。
佐藤弁護士によると、午前中に電話した時には、まだ「(書面は)まだ決裁が降りておらず、最終形になっていない」と告げられた。検察官請求の証拠についても、「今一生懸命整理しているところなんです」と言われた。結局、書面が実際に弁護側に渡されたのは午後5時過ぎ。夏休みの宿題を徹夜で仕上げるかのように、〆切りギリギリまで検討せざるをえない状態らしい。これは、検察の余裕のなさを示しているのではないか、と佐藤弁護士は見る。
弁護団によれば、この日の書面では、問題のウイルスを作成したプログラム言語はC#であることは明記されていた。「これで、検察は、片山さんがC#を使えることを証明しなければならなくなった」(佐藤弁護士)。
ところが、「犯人」の行動について明らかにするはずのこの書面には、「犯人」がウイルスを他人のPCに感染させ、脅迫メールなどを送らせるための操作を行った場所や使用したPCについては、まったく記載がない、という。あるのは、ネットカフェでウイルスの動作チェックをした、という点くらい。
それどころか、「犯人」が雲取山USBメモリを埋めたこと、江ノ島の猫にSDカード付きのピンクの首輪を取り付けたことも、首輪を購入した店についても、この書面には一切書かれていない、とのこと。こうした行為を「犯人」が行ったという証拠を、検察は持っていない、ということなのだろうか。それとも、次に提出予定の書面、つまり「犯人」が片山氏であるとの主張を明らかにする時まで先送りしたのだろうか…。だとしたら、なぜ…。
今回の書面を一読した印象を、佐藤弁護士はこう語った。
「暴走極まれり、だ。検察は立ち止まることも引き返すこともできず、最後まで行き着いてしまった」
検察側が片山氏を「犯人」とする根拠を明らかにする書面は、7月10日までに示されることになっている。