風知草:最近「96条」攻防録=山田孝男-毎日新聞(2013年05月13日)

(1/2)
http://mainichi.jp/opinion/news/20130513ddm003070150000c.html
http://megalodon.jp/2013-0513-0733-39/mainichi.jp/opinion/news/20130513ddm003070150000c.html

(2/2)
http://mainichi.jp/opinion/news/20130513ddm003070150000c2.html
http://megalodon.jp/2013-0513-0732-57/mainichi.jp/opinion/news/20130513ddm003070150000c2.html

こんなにガチガチでは永遠に改正できぬ、両院の過半数へ発議のハードルを下げよ−−。就任以来、首相は事あるごとにそう訴えてきた。それに対する「反作用」が噴出した一つの節目は4月9日だった。


この日、毎日新聞東京版夕刊「特集ワイド」に憲法学者小林節・慶大法学部教授(64)が登場、「私は9条改憲論者だが、改正ルール緩和(96条改正)は邪道。立憲主義否定は認められぬ」と批判した。


この記事の反響は大きかった。例年、憲法問題でマスコミの取材に応じてきた小林だが、この記事を境にテレビ・新聞が殺到、「今年は異常な存在感になっちゃった」(小林)。


たちまち反応した読者の一人に自民党石破茂幹事長(56)がいた。東京・赤坂の議員宿舎毎日新聞を購読している石破は4月9日午後11時ごろ、帰宅後の習慣で夕刊を広げ、この記事に目を奪われた。


「小林教授に啓発されるところ誠に大」とブログに書き込む一方、国会図書館から96条関連の文献をあるだけ取り寄せた。大学(慶大法)時代に使った清宮四郎の憲法教科書を引っ張り出して読み直した。